ゲーム障害も依存症に認定!意外と知らない7つの依存症

ゲーム障害も依存症に認定!意外と知らない7つの依存症

IT技術の進歩や決済手段の多様化により、もはや手に入らないものはないと言える現代。生活が便利になった反面、近年は依存症患者が増加傾向にあります。依存症にも多くの種類があり、中毒症状と区別されるものなど様々です。

この記事では主な依存症の7つを解説。「ゲーム依存症(ゲーム障害)「スマホ(ネット)依存症」「ギャンブル依存症」「アルコール依存症」「カフェイン依存症」「ニコチン依存症」「薬物依存症」に分け、具体的な診断基準や症状を一覧でお伝えします。

ゲーム依存症(ゲーム障害)


「ゲーム依存症(ゲーム障害)」は自分の意思でゲームをやめられず、異常なほどの依存症状が特徴の精神疾患。世界保健機関WHOも認めている精神疾患です。国際的な診断基準では以下の症状5つ以上が12か月継続していることが基準となっています。

・ゲームにとらわれている
・ゲームを制限されると離脱症状が現れる
・ゲームをする時間が増えていく必要性を感じている
・ゲームを禁止しても制御できない
・ゲーム以外に興味がなくなる
・ゲームで多額の課金をしてしまう
・ゲームの頻度について嘘をつく
・落ち込んだ気分を解消するためにゲームをする
・ゲームの影響で交友関係や仕事に影響が出た

ゲーム障害について詳しくは以下の記事にて解説しています。

新認定された「ゲーム障害」の特徴や治療方法等。認定で何が変わった?

スマホ(ネット)依存症


「スマホ(ネット)依存症」は、起きている間のほとんどでスマートフォンを使用し、社会生活に支障が出ても使用を続けてしまう精神疾患。中国やアメリカではうつ病や自殺者の増加にも起因していると言われており、現代の社会問題として注目されています。スマホ(ネット)依存症の具体的な症状や問題は以下の通りです。

・一日のほとんどでスマートフォンを使用している
・風呂や布団の中までスマートフォンを持ち込む
・睡眠時間を削ってネットに没頭し、昼夜が逆転してしまう
・スマートフォンが手元にないとイライラして落ち着かない
・ネットやスマホに夢中になるあまり人間関係を疎かにする
・姿勢が悪くなり、肩こりや頭痛を引き起こす

ギャンブル依存症


「ギャンブル依存症」は、パチンコ・スロットや公営ギャンブルなど種類に関わらず、賭け事にのめり込んで日常や社会生活に支障を生じさせる精神疾患です。WHOも認めている依存症であり、過去12か月間の中で以下9つのうち4つ以上が当てはまることが診断基準とされます。

・興奮を求めて掛け金が増える
・賭け事をやめたり制限されると落ち着かなくなったりイライラする
・賭け事をやめようと努力しても全く成功しない
・賭け事のことで頭がいっぱいになる
・気分を晴らすために賭け事をすることが多い
・賭け事で負けたお金を賭け事で取り戻そうとする
・賭け事をやっている事実を隠すために嘘をつく
・賭け事を優先して人間関係や仕事に影響が出ている
・借金をしてまで賭け事を続けようとする

アルコール依存症


アルコール依存症は、お酒を飲んで得られる快感等に依存し、飲酒量がコントロールできなくなり、時や場所に関係なくお酒が飲みたくなる精神疾患です。国際疾病分類では主に以下の症状に該当するとアルコール依存症と診断されます。

・常にお酒を飲みたいという強い願望がある
・飲酒のタイミングを自分でコントロールできない
・禁酒すると離脱症状が出る
・少量のアルコールでは満足できなくなる
・お酒以外のことに興味がなくなる
・生活に問題が生じていても飲み続ける

カフェイン依存症


「カフェイン依存症」は、カフェインを長期間継続的に摂り過ぎたことによってカフェインを常にに摂取していないと疲労感や眠気に襲われたり、集中できなくなってしまう精神疾患です。精神だけでなく身体にも影響するケースがあり、過去にカフェインの摂り過ぎで死亡した「カフェイン中毒」の例も数多く報告されています。カフェイン依存症としての診断基準は特にありませんが、カフェイン中毒の診断基準をご紹介します。

・毎日カフェインを250mgを超えて摂取している
・カフェインを摂取すると以下の症状が出る
 a.落ち着きが無くなる
 b.神経過敏
 c.興奮
 d.不眠
 e.顔がほてって赤くなる
 f.利尿
 g.胃腸系の不調
 h.心拍不調
 i.筋肉の痙攣
 j.集中力が散漫になる

ニコチン依存症


「ニコチン依存症」は、タバコに含まれる成分により快感物質であるドーパミンが放出されるため喫煙を繰り返してしまう精神疾患です。ニコチン依存症の診断にはTDSというスクリーニングテストが用いられます。以下の項目に5つ以上当てはまるとニコチン依存症と判断されます。

1.自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがある
2.禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがある
3.禁煙したり本数を減らそうとした時に、タバコが欲しくてたまらなくなることがあった
4.禁煙したり本数を減らした時に、次のいずれかがあった
 a.イライラ
 b.神経質
 c.落ちつかない
 d.集中しにくい
 e.憂鬱
 f.頭痛
 g.眠気
 h.胃のむかつき
 i.脈が遅い
 j.手のふるえ
 k.食欲または体重増加
5.「4.」の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがある
6.重い病気にかかった時に、タバコは良くないと分かっているのに吸うことがあった
7.健康に影響が出ているのにタバコを吸ってしまうことがあった
8.タバコが原因で神経質、不安、抑うつなどの精神的な症状が出ていると分かっていてもタバコを吸うことがあった
9.自分はタバコに依存していると感じることがあった
10.タバコが吸えないような仕事や付き合いを避けることが何度かあった

薬物依存症


「薬物依存症」は、覚せい剤や大麻、MDMAなど薬物の使用により、繰り返し薬物を摂取し、使用していないと不快感や離脱症状が現れる精神疾患。薬物が欲しいという強い欲求があるため自分の意思でコントロールできずに薬物を使用してしまうのが特徴です。依存症の診断は「物質系」「非物質系」で分けられ、薬物依存症とアルコール依存症は物質系のため、診断基準はほぼアルコール依存症と同じ基準で診断されます。

・常に薬物を使用したいという強い願望がある
・薬物の使用を自分で抑制できない
・薬物の使用を中断すると離脱症状が出る
・耐性が表れ、通常よりも薬物の使用量が増える
・薬物のこと以外に関心を示さなくなる
・生活に問題が生じていても薬物の使用を続ける

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